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ハンセン指数構成42銘柄 編集部の最新分析レポート



『キャセイ航空』(00293)

■厳しい経営環境が続く香港の優良航空会社
 世界に誇る香港の航空会社。香港財閥の『太古集団』(00019)を親会社に持つ。業界2位の『ドラゴン航空』とは長くライバル関係にあったが、06年6月には完全子会社化に成功。同地域で唯一の航空会社として、現在は独占的な地位を築いている。また、05年、06年には英『スカイトラックス社』の「エアライン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれており、優良なサービスに利用者からの人気も高い。

 近年の原油高により、航空業界全体の経営に厳しさが増している。同社もその例外ではなく、昨年6月末の中間決算では売上こそ424億4800万HKjと前年同期から22・6%増加したものの、6億6300万HKjの赤字に転落した。昨年末にかけては原油価格こそ急落したが、その一方、世界的な経済不況で航空需要が減少。今年1月の乗客数伸び率は前年同月比でわずか2・4%増と昨年通期の7・3%からスローダウン、貨物量は同26%の大幅な減少となっている。

■世界的な景気後退で今年も赤字か!?
 こうした状況を反映し、株価は半年前の14〜15HKjから一気に下落。最近は8〜9HKjでの値動きが続いている。

 低迷する株価に追い討ちをかけるように、このたび同社は昨年11月に続いて2度目の業績警告を発表。細かい数字には言及していないが、航空市場の不景気や原油動向などの理由で、08年12月末の通期業績では失望的な内容になるとのこと。中間で赤字に転落したこともあり、市場では赤字拡大の可能性が濃厚とみられている。





■編集部の一言
 
「昨今の原油高に対処するため、航空各社は原油の先物取引でリスクヘッジをしていましたが、昨年末の原油相場急落により大赤字が発生。『キャセイ航空』の損失額は70億〜110億HKjと見積もられています。

 また、海外の航空各社が減便などの措置を取ってコスト圧縮を行うなか、同社は今月12日から香港−ミラノ線を、来月からは米マイアミとヒューストン行きを増便するなどの動きを見せていますが、積極的な攻勢が吉と出るのかは疑問です。

 景気回復にともない航空需要も戻るでしょうが、逆に原油需要も増加するため、燃料価格高がふたたび業績を圧迫する可能性があります。株価は低水準ですが、航空会社の業績には常にこうした高いリスクが付きまとうので、投資家には他業種への乗り換えをお奨めします」


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