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ハンセン指数構成42銘柄 編集部の最新分析レポート



『大唐発電』(00991)

■通期で大幅減益も今年から急回復
 中国五大電力グループの一つである『河北電力集団公司』からスピンオフし、97年に上場を果たした電力会社。北京、天津、唐山などの華北地方を中心に、最近では内蒙古、山西省などで発電、給電事業を手掛ける。

 @政府に規制された給電価格、A主原料の石炭価格の高騰、B経済低迷による需要の後退、C金融機関からの融資の減少、などの要因により、昨年の業績は大幅に悪化。先に発表された08年通期決算では売上高こそ368億3600万元と前年比12・4%の増加を見せたものの、純利益は7億6100万元と78・6%の大幅減益。同業他社が赤字をマークするなか、なんとか黒字を保ったかたち。

 これまで業績を圧迫してきた石炭価格の上昇を相殺するため、同社では昨年から水力、風力発電に注力。これが奏効し、昨年の発電量は1267億KW時と前年比で7%増加した。売上構成は火力の89・3%に対し、水力、風力が10・6%、0・16%。火力の比率が前年から7%低下した一方、水力、風力はそれぞれ7%、0・2%上昇している。さらには原発の建設にも着手しており、完成すれば収益性を大きく押し上げよう。

 なお、昨年第4四半期から石炭価格の下落が続いていること、中国政府が進める景気刺激策による需要増などから、同社は今年の収益の急回復を予測。09年通期の発電量を1500億KW時へ引き上げる構えで、売上伸び率は20%以上を見込む。


■景気低迷は今後も続く
 ただ、今年も電力業界の不振は続いており、第1四半期の国内全体の発電量は前年同期から4%減少。なかでも工業用電力の供給量は8%縮小した。同社の発電量も278億KW時と同5・1%減少している。当面、好材料に欠けるため、4月からの業績も予断が許さない状況が続きそうである。政府では景気の刺激策を次々に打ち出しているが、その効果が表われるにはいましばらく時間が必要。短期的な株価の上昇余地は限定的となりそうだ。

 電力セクターは公共事業としての側面が強いこともあり、ディフェンシブ性の強さが特徴である。ただし、逆に相場が急上昇する際には出遅れることも多い。とくに最近は業界環境の悪化も手伝って、直近3ヵ月のパフォーマンスを見ると、H株指数が25%上昇しているのに対し、同社は6%にとどまっている。





■編集部の一言
 
「第1四半期における国内電力使用量が4%減少したため、最近は同業界に悲観的な見方が強まっています。今回の業績悪化で資金繰りが心配ですが、同社では7億株未満のA株を第3者に割り当てて、最大50億元を調達する予定。それを新プロジェクトへの投資に充てる意向を示しているので、事業計画に後れが出たとしても、それほど大きな問題にはならないでしょう。

 相場全体の急上昇で短期的に下げ圧力も高まっていることから、同社の株価も上値の重い展開が予想されますが、中国が経済成長を維持していくためには電力供給の拡大は必須。同社のような大手の長期見通しは明るいと思われます。下げたときに拾っておけば、思わぬリターンをもたらすかもしれません。長期投資でお奨めします」


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