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ハンセン指数構成42銘柄 編集部の最新分析レポート



『上海石化』(00338)

■巨額の赤字から今年は復活へ
 中国石油メジャーの一つ『シノペック』(00386)の傘下にあたる石油化学メーカー。原油の精製から、合成繊維や樹脂、プラスチックなどの石油製品を生産する。

 業績は上下の波が大きい。07年の通期決算では前年比94%の大幅増益を記録したものの、昨年は一転62億3800万元の赤字に転落した。業績不振の要因は原油高によるもの。需要増などで売上高こそ9%増と堅調だったが、原料である原油の価格が急騰する一方、製品の販売価格は政府に規制されていたため、コストが製品価格を上回り、全体の収益を圧迫した。

 昨年第4四半期には通期に出した赤字の半額以上となる36億元の損失を計上したが、原油価格の暴落で、今年に入ってからは状況が一変。先に発表された3月末の第1四半期決算では1億6400万元の黒字転換を果たしている。


■政府の新政策で企業利益の保護へ
 今年1月からは新たな製品価格の計算方法が採用され、第1四半期の好業績を支援したが、業績増のさらなる後押しとなるのが、このたび国家発展改革委員会が発表した「石油価格管理方法」である。

 これは国際原油価格の22日移動平均が4%以上変化した場合、精製企業各社が製品小売価格を自己で調整することが可能となるもの。同政策は試験的に行われるが、これが正式に実施されれば、同社にとってこれまで不透明だった収益の見通しが払拭されることになるだろう。

 今回の政策を受け、同社では黒字転換を見込んでいる。今年の投資予算を昨年度の17億元から22億元に引き上げるほか、負債の圧縮も見込まれており、財務状況も大幅な改善が期待されている。





■編集部の一言
 
「今年は経済成長の鈍化の影響で原油精製量自体も昨年の924万dから900万dに引き下げる予定です。業績が改善するのはほぼ確実ですが、最近の株価上昇とともに原油価格も伸びており、通期で予想以上の好業績を望むのは難しそう。これまで期待されていた『シノペック』(00386)による私有化も当面はなさそうで、株価にも上値圧力が高まっています。投資をするなら、現在はリスクが高そうです」


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