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週刊『ベンチャーインテリジェンス』

=過去記事ピックアップ=

                  5月19日号から



オススメIPO銘柄ピックアップ


投資マインド改善を示す新規上場動向
関連企業の活動が活発化するなか
いち早くデビュー

今年最大級の資金調達規模を誇る
国内トップのアルミ材メーカー
『中国忠旺』(01333)に注目!



 香港市場の投資マインドがいよいよ復調しつつある。
 その証左の一つは相場全体の売買代金の急増。昨年の株価急落から1日当たり300−400億HKj台での薄商いが続いていたが、最近では700億HKjを超えることも少なくない。先に『バンク・オブ・アメリカ』が『建設銀行』(00939)株を放出した際には1400億HKjに達している。機関投資家による株式の買い増し。そして企業による増資も頻繁に行われている・・・・。


☆『中国忠旺』(01333)
 3ケタ成長を達成したアルミ材メーカー
 93年に設立。遼寧省に本拠を構えるアルミ材メーカー。08年実績の生産能力53・5万dはアジアトップで、世界でも第3位にランクする。原料のアルミニウムは外部から購入し、アルミ板や型材に加工して「忠旺」のブランド名で販売する。顧客は主に機械メーカーや建設業者。軽さと強度を兼ね備えた同社製品への評価は高く、自動車やトラック、高速鉄道、地下鉄、飛行機、船舶の車体に利用されるほか、建築材料としても使われている。

 業績は2ケタ成長が続いている。08年の通期決算では売上高が112億6400万元と前年比49・8%の大幅増収で初の100億元台をマークしたほか、純利益は19億1000万元と同124%の3ケタ増益を計上。06年からの3年間における平均純利益伸び率でも86・1%と高成長を遂げている。

 「昨年から非常に厳しい経営環境を強いられているアルミ業界ですが、原料を外部から購入して中間製品の加工をする同社にはその悪影響はなさそうです。それどころか粗利率は07年の21・5%から27・5%へ大幅に改善。業容とともに業績もますます伸ばしています」(地元証券アナリスト)

                <遼寧工場にある中国最大のプレス成形機>


■注目度大も、予想外の不人気に
 業績成長の勢いがとどまることない同社だが、先に行なわれたIPOでは不振な結果に終わっている。

 現地・香港では「アルミ加工の中国トップ」「09年初の100億HKjを調達する大型上場」などの報道から、注目度は高かったものの、ブックビルディング(一般投資家向け募集)では申込数が販売予定株数のわずか68%にとどまり、公募割れとなった。これにより、同社はプレースメント(国際機関投資家向け募集)向けの発行株数を全体の93%まで引き上げている。

 これについて専門家の間では、(1)アルミ市場の供給過多の現状、(2)発行価格に対するPERがやや割高なこと、などが一般投資家の不人気に繋がったとみている。

 「アルミ生産大手『アルミニウムコープ』(02600)の業績悪化の影響も大きい。あまりに急激に収益が減少したため、業界全体に対する先行き懸念が膨らんだ」(地元経済アナリスト)

 IPOの不振により、同社は発行価格を下限に近い7・0HKjに設定。調達資金は94億9400万HKjで、うち70%を生産ライン建設や新設備の購入などに投入する予定。残りは負債の返済や研究開発費などに充てるとのこと。


■収益力と事業規模が急成長
 政府による交通インフラ整備の拡大が、同社の今後の業績の原動力。経済成長回復へ向けた政策が次々と打ち出され、高速道路や鉄道などの建設が急増。四川大地震の復旧作業も急ピッチで進められており、中国はふたたびインフラ建設ラッシュの様相を呈している。

 インフラ整備のためにはセメント、鉄鋼などの建材が大量に必要で、それを運ぶ自動車や鉄道、船舶、飛行機などの流通市場も活性化。となれば、これら輸送機器を生産するための材料であるアルミ材の需要が増加するのは必然。こうした政策の2次効果により、同社の製品需要もますます増加するとみられている。

 実際、中国における今年第1四半期の固定資産投資額は2兆8129億元と前年同期から29%増加。なかでも鉄道インフラへの投資額は754億元と同174%の急増を見せている。そこで、今年4月に同社は中国2大鉄道企業である『中国南車』、『中国北車』と業務提携を締結。これを機に今後は地下鉄や電車用製品の研究開発力の向上と関連製品の生産規模拡充に力を入れている。

 政府による4兆元の景気刺激策に加え、積極的な事業戦略も奏功し、今年の受注量は年間生産能力53万dの7割以上となる40万dをすでに超えているという。これを受け、同社は中間決算の純利益が07年通期の75億2000万元を倍近く上回る135億元に達すると予測。生産能力も2011年までに80万dまで引き上げる計画を打ち出している。


                      <遼寧省に構える本社ビル>


■割安水準のいまがチャンス
 同社の株価は上場初日(8日)に発行価格を下回る6・8HKjをマークした後、相場の好調を受け、一時7・3HKjまで値を伸ばしたが、現在はふたたび7HKj以下で推移している。

 IPOと上場後のパフォーマンスはいま一つだが、将来の成長余地は大きい。ファンダメンタルズが良好なうえ、現在の株価から算出した09年予想PERは10・7倍と割安水準。さらに、取引の板情報を見ても、売り注文に対して買い注文が圧倒的に多いため、これ以上の下落余地は小さいといえよう。相場次第では今後の急上昇も期待できる。10HKj以下にとどまっているいまが買いのチャンス。長期保有の銘柄として、ポートフォリオの一角に加えてみてはいかがだろう。

 「一部ではアルミの生産過剰が囁かれていますが、政府の経済刺激策を背景に、同社の生産が減少する可能性は低いと思われます。仮に需要が減退すれば、同社はこれをチャンスとして、さらなるシェアの拡大を進めていくという強気の構えを見せています。今年もアルミ材生産量で5年連続の国内トップを勝ち取るのは間違いないでしょう。今後の成長が非常に楽しみな企業です」(同)



                    週刊『ベンチャーインテリジェンス』  5月19日号 から抜粋


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